vol.56 人はみな死刑囚
あゆくさんからのお便り「知人の死」
・ドンファンの言葉
・自分の生が終わること以上に大事なことはない
はい、じゃあこんばんは。今日はあゆくさんの話ですね。3月8日です。
『いつもありがとうございます。』
こちらこそありがとうございます。
『今月はあれこれ動揺してしまいました。
知人が亡くなりました。
人は死ぬとは分かっていたつもりだったのに、そのつもりになっていただけでした。
私は故人に対して引け目を感じる部分があり、それが要因となってここ数年遠ざかっておりました。会う気になればいつでも会えるものと高を括っておりました。
ただ死のことは覚悟以前に考えてもいなかったのですが、お会いしないことは自分なりに覚悟を決めて行動したせいか、後悔も悲しみも一度受け入れたあとは引きずらずに済みました。
葬儀に出席させて頂くに際しても、疎遠になっていたことその他あれこれとまた引け目を感じ、気を揉みました。』
ああそうだよね。
『葬儀前日の夜、雑念で寝つけない状態でした。祈りながら雑念に漂っていたら、ふと支度の合間に読み返したドン•ファンの言葉が浮かんできました。
「お前は自分のことを重大に考えすぎるんだ」
それはそう…ぜんぶ見栄の問題で私がそれを捨てれば、私の苦しみは消えるのです。それが腑に落ちて、あとはすぐ眠れました。』
ドン・ファンの言葉はいいですね。みんなドン・ファンの本を録音して、寝る前に聞けばいいんだよ。
ぐっすり眠れますよ。
『葬儀でご遺族や知人にご挨拶させて頂き、多少の痛みを感じました。それでもやはり、その痛みは「自分を重大に考えすぎる」ところから来るのだと分かるので、なんとかやり過ごせました。
それでもなんとなく気持ちがモヤモヤしたりもしておりましたが、目風様が毒矢の例えをお話しされている動画を拝見し、しばらくしてああそうだなと思いました。
そんな細かいこともうどうでもいいんです。これからどんどん大変なことになる、その中で生き延びられるかどうかこそが私にとっては重要なのです。』
ですね。人は死ぬんですね、みんな。この間も言いましたけども、みんな死刑囚だということ。その死刑の執行猶予があとどれぐらいなのかってのは分からないだけで、1時間後か1分後か、1ヶ月後か、10年後か 20年後かわからないけども、死ぬんだということですね。
だからこそ、みんな死なないと、死とは関係ないんだと。
あんまり興味ないっていう感じでしょうね、今。今風の若い人に言うと「興味ない」でしょうね。
でね、あれだよ。1番その死に面した時に パニックになるのは考えてない人。1番そのスムーズに死ねる人は、心安らかに死ねる人は、ずっと考えてる人だよね、死ぬことを。
古川って子供の頃からずっと考えてたから、そのためにどうしたらっていうのをずっとやってて、完全覚醒しかないなっていうのは若い頃に分かって、そこをずっと目指してるわけじゃないですか。
だけど、それがなくて興味ないっていうのでやってると、興味あろうがなかろうが、いつかは対面しなきゃいけないわけでしょ。それも自分の一大事じゃないですか。人生の一大事っていうか、それ以上大事なことってないわけですよ。自分の生が終わるとこだから、まあ大変だろうね。
これに関しては言いたいこといっぱいあるけども、まあこのぐらいにしておきましょう。
『故人は多方面に精力的に活躍された方でした。そういう方でも亡くなる、その抗いようのない事実に圧倒されて弱っている部分もあります。
自分が望んでお付合いさせて頂いた交友関係で誰かが亡くなったのが初めてだったので、単純にそこもショックだったのかもしれません。』
誰だろうね、これ。
『これを機会に死というものと向き合えたかというと自信がなく、どちらかというと死を実感しないものだなという事実をやっと認識出来たくらいの感じです。それでも覚悟が出来ようが出来まいがお構いなしに人が死んでいく状況は生まれるのでしょうから、なんとか向き合えるようになりたいとは思っています。
でも自信はありません。』
頑張ってください。
なるようにしかならないけども、少しずつでもそこと向き合えるようになるといいですね。
『この文章を送ったものか迷いながら逃避的にYouTubeを眺めていたら、おすすめで五井先生のご法話が出てきました。
初めて見るもので生死を何故投げ出さないのかとのお叱りの動画でした。あ、見守られているなという気がして、こういうタイミングはありがたいものです。』
これは守護霊さんがやっておられますね。
『読み返すと、私は人の死については書いても自分の死については書いていませんね。きっと考えるのを避けているのでしょう。
不甲斐ない肉体身で申し訳ありません。
(ご興味のある方は「71歳のお医者さんへのお叱り」というワードで検索してみて下さい)』
なんだろうね、この方は71歳なんですかね。(注:メールの言葉足らずによる行き違い。71歳云々はご法話タイトルでした)
『世界人の平和でありますように』ということですね。はい、ありがとうございました。